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しさくの広場2024 春 作品No.29_高橋順子

樹木

辛抱強く 沈黙を抱えて耐えていた
警戒のこわばりが ゆるみ始める
安眠と目覚めのリズムが 呼応する
肢体を伸ばしきって おもいきり呼吸する
内なる命の証 震え
分裂と結合を繰り返し 勢い強く循環する

光を求め 鋭敏に感じ続けよ

浴びて浴びて浴びて

そして わたしは乾くのだ
そこに在り続けるために
切望する
救いの恵みを

なければ生きていけないのです
乾いた土の上では
枯れてしまうわたしの魂

一点を見つめ上を向いて 立っている
けっして 下は向かないから

ください

 

高橋順子