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【開催報告】第13回アイヌ食講座『イペアンロ-』

イランカラプテ!
第13回目のアイヌ食講座は【1年の学びを考えるキックオフ会+プクサの醤油漬けでした。

講師は二風谷出身のアイヌ 関根摩耶さんです。

今年度、初回のアイヌ食講座では摩耶さんの出身地である平取町二風谷の紹介から始まりました。二風谷は気候が穏やかで夏は風が通り涼しく、冬は雪が少ない地域です。沙流川(さるがわ)という大きな川が流れており、海にも比較的近いので食べるものには困らない地域だそうです。二風谷のアイヌは、海のアイヌではなく山のアイヌと言われ、鹿や川を上ってきた鮭、山菜などをメインに食べていました。プクサキナ(二輪草)を食べるのも二風谷独特の食文化だそうです。このように、アイヌ食はその地域によって違いがあり「アイヌ食講座イペアンロー」では、主に摩耶さんの出身地である平取町二風谷地域のアイヌ食についてご紹介していきます。

 

二風谷には二風谷アットゥシ、二風谷イタという工芸品があり2013年に国の伝統工芸品に指定されました。それまでは工芸品だけで生計を立てることは難しく、50店舗近くあった工芸品店は5店舗ほどにまで減少したそうです。周りが店を閉める中で摩耶さんのご家族は工芸品店と山菜採りを続け、山や川とともに生活してきました。幼い頃から山や川と親しんできたこの経験が、摩耶さんのアイヌ食のルーツでもあります。

 

アイヌ食の味付けといえば、塩と油がメインでその他は食材から出るダシをいかしたシンプルなものでした。主食とされるのはオハウと呼ばれる具だくさんの汁ものです。入れる具材は各地域で特色がありますが、オハウが主食とされていた理由として「気候が寒い」「余すことなく食べることができる」ということがあるそうです。汁に具材のダシがたっぷり出たオハウは、その栄養素を余すことなく食べることができ、カラダも温まるとても理にかなった料理ということがわかります。

 

講座の中では、食に関するアイヌ語mの紹介もあります。

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ヒンナ ヒンナ‥「(食材に対する)感謝」「(命を)いただきます」

ケラアン‥「美味しい(ケラ:味が、アン:存在する)」

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このように、アイヌ食講座イペアンローでは料理を作るだけでなく、食に関係するアイヌ語やそのルーツを学ぶことができます。

ぜひ、お気軽にご参加をお待ちしています。

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アーカイブはメンバーページ内にありますので、ぜひご覧下さい(会員登録が必要です:無料)

https://futurecreating.net/

次回は、みらいつくり食堂でリアル開催となります。(14:00~zoom中継あり!!)

レシピ:ペネエモオハウ

材料:ペネエモ、大根、人参、ごぼう、長ネギ、昆布、塩、(味噌)

日時は5月25日㈭の14:00~となります。

お申し込みはコチラから!(参加無料、画面オフのラジオ参加(聞くだけの参加)も大歓迎!!)

https://forms.gle/yzWhMrWvNfnFd3Sj9

ぜひ、ご参加をお待ちしています!

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イペアンロー(いただきます)

ケラアン(美味しい)!!

ヒンナ~!(食材に感謝)