Works

しさくの詩集7月号(第2回しさくの広場)作品No.004

隣り合った白と黒
ひっくり返って黒の世界
ひっくり返って白の世界

真っ白しろな世界に一つ
あっという間に真っ黒くろな世界になった

真っ黒くろな世界に一つ
おやまたどうして真っ白しろな世界に還る

昨日の英雄 今日は罪びと
昨日のジョーク 今日は差別
昨日の常識 今日は非常識
昨日の正義 今日は悪

見えなくなった片側の世界は、無かったことになるのでしょうか

返れ、還れよ 白と黒
返せ、還せよ 黒と白
(作. 蟹座のホープ)

 


week2

まるでオセロをやっているような、そんな今の社会の様子が、よく伝わってきます。私は、マレーバクという動物が好きです。マレーバクの体は、黒い部分と白い部分がはっきりと分かれています。黒も白も、混ぜることなくその身に背負って生きている姿がとても好きです。

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オセロみたいです。昨日と今日が違うことって、たくさんあるなぁと思いました。

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白があるから黒があるし、黒があるから白があるのでしょう。片側を見たときに、その裏側があることを忘れないようにしたいと思いました。蟹座のホープさんのファンです。前回の作品との違いにドキドキしながら鑑賞しました。また楽しみにしています。

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オセロで角をとったときのような。

そんな鮮やかな光景と一緒に思い浮かんだ言葉はニューノーマル。

オセロをひっくり返す気持ちよさと

世界を誰かがひっくり返そうとする気持ち悪さを

同時に感じます。

この時代をオセロを見るような気持ちでいることが大切かもしれませんね。


week3

お察しの通り、オセロです。一面ほとんど私の色、私の世界だ。と思っていたら、相手のポンと置いた一つのコマで、バーっと一気にひっくり返って色が変わる。そんな様子と、様変わりしていく世の中がなんとなく似ているなと思いました。

変わること・変わらないことが、良い・悪いということではもちろんありません。変わるには理由があって、苦しんだり不都合を感じたりする人がいるからこそ、変わることも多いと思います。でもだからと言って、変わる前の世界がすべて間違いだったとか、無ければ良かったなどと思うのはとても寂しい。「前は良かった」と今を嘆いてばかりなのも、同様にとても寂しい。この詩で私が一番言いたかったことは、「見えなくなった片側の世界は、無かったことになるのでしょうか」です。

皆さんの感想おもしろくて好きです。特に「ひっくり返る気持ちよさ」と、「誰かがひっくり返そうとする気持ち悪さ」という表現。自分が抱いていた気持ちが伝わって、他の人の言葉で表現してもらえるのって嬉しいですね。

 

蟹座のホープ