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お便りvol.19_【手稲まちごと巻き寿司文庫】

2025.11.4_公開

函館から帰ってきました.
JRに揺られながら,この寒さをどうしようと考えましたが,
いいアイデアは思いつきませんでした.

今日は日が出ていると暖かく感じます.
「寒くなったら中に入ればいいかな」と思いつつ,
今日もお店を開けました.

午後になって,少し寒くなってきたので,
私は玄関ドアの内側で店番をしていました.

すると,おばさま二人が立ち寄ってくれました.

稲生会の看板を指差しながら二人でお話ししているので,
外に出てお声かけをしました.

お二人で散歩をしているそうです.

「ここって幼稚園だよね?」
ー子どももいるけど幼稚園ではないですよ
(看板を見て指をさし,)
「食堂もやってるってさ」
ーはい,食堂もやってます
「絵本があるから幼稚園かなと思って」
ー最近,私は本屋さんを始めました
「好きな値段って書いてある…」
ー好きな値段で買ってもらって,寄付してるんです
「じゃあ,私も入れるわ」
ーいやいや,それなら本を持っていってください
「いや,本はいいんだ.20円ね」

そういっておばさまは貯金箱にお金を入れてくれました.


「トイレ,すぐある?」
ーありますよ,入ってすぐ.どうぞ
「ありがとう,まだ30分くらい歩くからね」
「私も行っとこう」
ーどうぞどうぞ


「多目的トイレだけどいいの?」
ーここのトイレはどなたでも使えます


「食堂ってどこ?」
ー2階なんですけど
「今日もやってるの?」
ー今日はやってないんですけど,見て行きますか
「うん」


ー訪問診療もしてるんですよ
「あー,じいさんばあさんね」
ー高齢者の方もいるけれど,子どもたちもいるんです
「へーそうなんだ」
「きれいな場所だねー」
「整備屋さん,どこ頼んでんの?,きれいだねー」

そんな楽しい時間でした.
今日来たお二人が,寒いから立ち寄ってくれたのだとしたら,
寒いからを理由に閉めるわけにはいかないような気がしてきました.

2025.11.4
みらいつくり研究所
手稲まちごと巻き寿司文庫 店主 まついかい