2025.7.3
稲生会の短期入所どんぐりの森に来ている子どもたちと,ハワイアンの発表会に行ってきました.
どんぐりの森の子どもたちがハワイアンの活動に取り組むに至るには,いろいろなお話があります.このお話はまた今度.
蒸し暑い天気の中,大通公園の西6丁目の広場には,ハワイアンの雰囲気ある服装の方々がたくさん集まっていました.
その一角に,稲生会が中心になって制作した写真パネルが置かれており,その横に,どんぐりの森の子どもたちとスタッフがいました.
発表前の子どもたちに今の気持ちを聞いてみました.
ある子どもは,暑さと少しの緊張を伝えてくれました.
ある子どもは,いつもより落ち着いた雰囲気でした.
大通公園6丁目にある野外ステージには階段があります.
ステージというだけあって地面から1メートル弱の高さがあります.
どんぐりの発表前には,子どもたちがステージの上にあがるための時間が必要です.
バギーを持ち上げようと,数人が集まってきます.
息を合わせて,一人一人,ステージに上がって行きました.
発表内容は明らかにレベルアップしていることが素人目にもわかります.
今年で2回目の参加であり,昨年度の発表を経験している子どもたちやスタッフがいたこともあるのでしょう.
発表前に,少し緊張していたお友だちは,しっかりと力を抜いて,スタッフと協力して大きな動きの表現をしていました.
どんぐりの森で子どもたちと一緒に遊ぶ機会があるのですが,この「力を抜く」というのが実はとても難しいことです.
あくまで私の感覚ですが,頑張ろう!とすると,力が入ることが当たり前であるように思います.
どんぐりに来ている子どもたちの中には,頑張ろうとする時にこそ,脱力して臨む必要のある子どもたちがいます.
年長さんになったこのお友だちは,いろいろな遊びを通して,この脱力が上手になってきています.
そんな普段の取組が十分に生かされた発表だったように思います.
発表前に,いつもより落ち着いた様子だったお友だちは,ステージの上で,口を動かしたり手を動かしたりいい顔をして「歌って」いました.
ある時,送迎車のリフトを操作した際の「ピ・ピ・ピ」という音に合わせて,彼が口を動かしていることを発見したスタッフがいました.
彼はとってもリズム感がよく,音楽に合わせて体を動かしたり口を動かしたりするのが得意です.
発表は全部で4曲あり,そのうちの1曲は,どんぐりの森で一ヶ月間毎日歌う「今月の歌」にもなっていました.
そんな取組の成果が出たのだと思います.
彼が笑顔で堂々とステージに立ち,リズムよく口を動かして「歌う」姿を見て,こちらの心もぐっと動いたような気がしました.
発表が終わり,子どもたちがステージから降りるタイミングになると,バギーを支えるために階段の近くに数人が集まってきます.
どんぐりの森の子どもたちと一緒に発表したおばあちゃんが,少し先に階段にやってきました.
そのおばあちゃんが,バギーを支えるために集まった一人に少し目をやって,手を出しました.
手を出されたその人は,自分も手を差し出して,おばあちゃんが階段を降りるのを支えていました.
おばあちゃん数人が階段を降りた後,どんぐりの子どもたちのバギーを下げようと集まった人たちの中には,稲生会のスタッフではない人も混ざっていました.
ステージを降りた後の子どもたちも,とってもいい顔をしていました.
今年も,思い出がたくさんできたハワイアン発表会となりました.
2025.7.4
みらいつくり研究所
まついかい